ロック・ルソー・ホッブズが唱えた「社会契約論」を比較しながら初心屋向けにわかりやすく解説します。主張の違いや及ぼした影響など、徹底解説していきます。 その点では3者ともに同じだ。しかし、ホッブズとルソーは、ただ私たち人間の共通項を彼らなりに取り出し、人間同士の相互関係が織りなす過程を概念的に描写しているのに対して、ロックはそこにキリスト教の物語を入れ込んでしまっているのだ。 今回は、ホッブズ、ロック、ルソー、モンテスキューの 思想の流れについて説明します。 この文章は行政書士試験の一般知識科目対策として、 できるだけ平易な言葉でわかりやすく、 かつ、印象に残りやすく流れをつかむ・・・ マームズベリー[没]1679.12.4. 先駆のトマス・ホッブズやジョン・ロックと並びルソーは、近代的な「社会契約( Social Contract )説」の論理を提唱した主要な哲学者の一人である。 まず、1755年に発表した『人間不平等起源論』において、自然状態と、理性による社会化について論じた。 ルソーも同じくフランスの思想家で、社会契約論をあらわして人民主権を説く。 ロックはイギリスの思想家で、社会契約説と抵抗権を説いた。 簡単にかきましたが、こんな感じです! 『リヴァイアサン』というと義務教育課程でも教科書においてその名前が出てくるので、お読みになったことがない人でもご存知の方が多いでしょう。ですので少し概要を見ましょう。 教科書で『リヴァイアサン』と合わせてあげられる有名な言葉があるのはご存知でしょうか。 「 や問題点を考える。 第二章で学習した「個人と国家」での社会 契約について、ホッブズ・ロック・ルソー の三の話をクイズ形式で思い出させ 、主 権国家の成り立ちに結び付ける。 ・主権国家の成り立ちについて ・国際司法裁判所の意義と種類について 単 元 名 38 ホッブズ とロック ①自然法 ・社会契約思想 を通して 個人 と国家 との 関係 について 考えさせる 。 本時 の目標 ②ホッブズ とロック の思想 の相違点 と共通点 を捉え、それぞれの 人間観 ・世界観 社会契約説について見る前に、法律も、ルールもない状態の世界を想像してみて下さい。 その状態のことを「自然状態」と呼びますが、自然の状態において、人はどのような振る舞いをするでしょうか。 王権神授説によって正当化された絶対王政に対して、人々は新しい視点から社会の在り方を考えるようになりました。 それまで、思想や文化においてこの考え方は進んでいましたが、ついに政治や社会の在り方にまで個人・思想の尊重を訴える動きがでてきたのです。 人物 17世紀に活躍したイギリスの哲学者・政治学者。牧師の子に生まれ、貴族の家庭教師をしながら思索・研究に励んだ。1640年に『法学要綱』を発表するが、議会派から絶対王政を支持しているとして攻撃を受け、フランスに亡命。そこで有名な『リヴァイアサ ルソー、ホッブス、ロックら3人の哲学者の「自然観」の違いはなんですか?また共通点はありますか?「自然状態」の事で良いでしょうか?ルソー→相互憐憫による自己愛が抑制された状態。ホッブス→精神的な能力の平等から生じる希望の平等 Copyright (C) 2021 リラックス法学部 All Rights Reserved. 社会契約説(社会契約論)とは、国家の正当性を平等な立場にある社会の成員による同意に求めた思想のことです。社会契約説は、その後の社会科学の発展や社会の形成に非常に大きな役割を果たしました。社会契約説(社会契約論)について詳しく解説し … 先駆のトマス・ホッブズやジョン・ロックと並びルソーは、近代的な「社会契約(Social Contract)説」の論理を提唱した主要な哲学者の一人である。 まず、1755年に発表した『人間不平等起源論』において、自然状態と、理性による社会化について論じた。ホッブズの自然状態論を批判し、ホッブズの論じているような、人々が互いに道徳的関係を有して闘争状態に陥る自然状態はすでに社会状態であって自然状態ではないとした。ルソーは、あくまでも「仮定」としつつも、あらゆる道徳的関係(社会性… ロックのこうした主張が厳密な意味で民主的といえるかどうかは微妙である。 まず彼が契約の当事者として考えていた人々は財産を所有する人たちであり、貧乏人や女性は含まれていなかったことを上げなければならない。 豊富なcadデータ提供。ヘンケルのロックタイト ねじ部品用嫌気性接着剤 241-50を始め、fa・金型部品、工具・工場消耗品の通販な … 世界史の教科書では、ホッブズ、ロック、ルソーは社会契約説を唱えた人として紹介される。 この三人の違いを見てみたい。 ・行政書士受験生にオススメのAmazon Kindle Unlimitedで読める本. 行政書士受験生にオススメのAmazon Kindle Unlimitedで読める本. 前回記事ではジョン・ロックの生い立ちを時代背景とともにご紹介しました。今回は主著『市民政府二論』で説かれたロックの政治思想について論じてみます。ホッブズの考える自然状態と社会契約ロックの政治思想は「社会契約説」の系譜に属するものです。 Try IT(トライイット)のロック、ルソー、モンテスキューの映像授業ページです。Try IT(トライイット)は、実力派講師陣による永久0円の映像授業サービスです。更に、スマホを振る(トライイットする)ことにより「わからない」をなくすことが出来ます。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); まず、社会契約説を考えたホッブズやロックは、国家がまだ存在しない人間社会の出発点を想定します。, その社会では、人々がみな自由で平等な立場で何からも支配・コントロールされていません。, 人々はいくらでも自由に行動できるため、そこでは人々は自分の本性をさらけ出すことになります。社会契約説では、この状態のことを「自然状態」と言います。, この「人間本性がむき出しになる」社会では、社会はどうなっていくのか?を真剣に検討したのが社会契約説です。, さて、人間本性がむき出しになる自然状態の社会では、社会は「戦争状態」に陥るとホッブズとロックは考えました。, その戦争状態を治めるために、人々は「社会契約」を結んで、国家(政府)を作ったのだというのが社会契約説の考え方です。, つまり、社会契約説は人類社会の出発点を考古学や人類学のような立場で研究したものではなく、論理的・哲学的に国家権力の正当性を検討したものなのです。, さて、ここまで社会契約説の定義や意味を説明しましたが、社会契約説は数人の思想家によって発展させられてきた思想なので、提唱された内容にそれぞれ違う所があります。, そこでこれから、17世紀以降に生まれた社会契約説の発展を、それぞれの思想家の提唱したことを辿りながら見ていきましょう。, 「国際法の父」と言われるフーゴー・グロティウスによってその前提となる思想が形成され、, オランダの法学者フーゴー・グロティウス(Hugo Grotius/1583年-1645年)は、「近代自然法学の創始者」と呼ばれており、社会契約説にも関連する「自然法」の思想を詳しく論じました。, グロティウスは、自然法は神の意志でも変更できないもので、人間の理性によって作られるものだと主張しました。, 自分を守るための力の発動は正義だが、それと関係ない他者への侵害はダメ。自己保存のために、個人の生命や財産を守る政府は必要。, 個人が支配者に隷従する自由も認めた(その後のヨーロッパ諸国による植民地支配を正当化する論理となった), トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes/1588年-1679年)は、『リヴァイアサン』や『市民論』などが代表作のイギリスの思想家です。, ホッブズはデカルトの影響を受けており、人間を「運動する機械」と考えました(機械的人間観)。この人間観は、彼の考えた社会契約説にも色濃く影響しています。, 人間の本質はあくなき自己保存にあるため、人間が本性むき出しになると「万人の万人に対する戦争」、つまり「戦争状態」になると主張しました。, 戦争状態を脱するためには、自己保存権(自分の生命を守る権利)を相互に放棄し合うことが必要です。, しかし、本性むき出しの「自然状態」では疑心暗鬼になり、互いに自己保存権を放棄することはできません。, 自然状態で自己保存権を相互に放棄するために、強力な権力が登場し、処罰する必要が出てくる。ここで、人々が国家を設立する「社会契約」が生まれます。, また、大衆の意志と国家権力(主権者)の意志が同一であるため、国家の持つ権力は絶対的になり、抵抗できないということでもあります。, ジョン・ロック(John Locke/1632年-1704年)は『人間知性論』『統治二論』『利子・貨幣論』などが代表作であるイギリスの思想家です。, ホッブズとは生きた時代が違うため、ロックの人間観はホッブズの「機械的人間観」と違い、「理性的人間観」であり、これも彼の社会契約説に色濃く影響しています。, ホッブズと同じく、ロックも人間は自己保存(自分の生命を守る)権利を持っていると考えたのですが、ホッブズと違って、自己保存権は他人の自己保存権を犯さない限り認められる、という条件が付きました。, 自己保存の権利が他人から犯された場合や、第三者の自己保存権が誰かに犯されている場合は、加害者への処罰の権利が与えられることをロックは認めました。, 処罰権があると、個人の生命が脅かされる状況が起きても他人によって処罰されるため、自然状態から脱して平和な社会を維持することができます。, ロックは、自らの生存の範囲を超えて、労働によって生み出された所有・蓄積を行うことは自然法によって禁じられていると考えました。, たとえば、自分が生きるために野菜を育てることは良いのですが、人に売るために野菜を育てて、富を蓄積することは自然法では禁じられていると考えたのです。, しかし、貨幣という形で富を蓄積する者が現れることで、社会は不平等になり、理性によって守られる自然法は守られなくなってしまいます。, ここで、人々は戦争状態を抜け出すために「社会契約」をしたというのがロックの考えです。, さらに、国家が人々を裏切って行動した場合の「抵抗権」や「革命権」を認めるべきと主張し、現代に繋がる民主主義の根本になる思想を打ち出したのです。, ホッブズが、国家(主権者)に裏切られたら逃げるしかないと考えたのに対し、ロックは「抵抗」「革命」を認めている点に、思想の発展があるのです。, ジャン・ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau/1712年-1778年)は、ジュネーヴ共和国出身で、フランスで活躍した思想家です。代表作には『社会契約論』『エミール』などがあります。, ルソーによると、自然状態は未開社会であり、そこでは平和で幸福な社会が営まれていました。, 農業社会になると、一部の者が「ここは自分の土地だ」と主張し、そこから私有財産という観念が生まれます。, さらに、大規模な農業生産が行われるにつれ、特定の人間に権力が集中していくため、そこから政治権力が生まれます。, ルソーの社会契約では、一般意志(人々の統一された意志)によって国家(主権)が設立されると考えられ、一般意志の具体的な形を「立法権」と考えました。, 一般意志という人々の意志が頂点にあり、それが国家の主権をつくり、立法権という具体的な形を取るということです。, ルソーの特徴は、社会契約によって人々の本性が変化し、共同体の幸せを目指す理性的な生き方を得るということです。, ホッブズやロックが、人間の本性は利己的なもので、社会契約の前後でも変化しないと考えたことと比較すると大きな違いであることが分かると思います。, ルソーの社会契約説は、「人間本性が理性的なものに変化する」という点で、やや理想的過ぎるように思えるかもしれません。, しかし、重要なのは、それが本当に社会の成り立ちの説明として正しいかどうかではありません。, という観念を生み出し、それが社会に影響を与え、後のフランス革命やフランス人権宣言にも影響を与えていくということです。, このように、社会契約の思想はグロティウスからホッブズ、ロック、そしてルソーへと受け継がれ、発展し、後の社会に強い影響を与えていったのです。, しかし、1970年代以降に発展して現代でも注目されている「政治哲学」という分野では、再び社会契約説的な思想が生まれています。, 政治哲学は、国家の正当性というよりも、より平等・公正な社会を作ることについて論じる議論です。, 現代の政治哲学における社会契約を用いた議論には、ロールズによる『正義論』の議論やリバタリアンのノージックによる議論などがあります。それぞれ以下の記事を参考にしてください。, ロバートノージックの思想とは|『アナーキー・国家・ユートピア』からわかりやすく解説, ここまで社会契約説について詳しく説明してきましたが、ここでは要点だけを伝えるために、細かい説明は飛ばしています。, 冒頭でもお伝えしたように、社会契約説は現代社会の成り立ちや政治学を中心とした社会科学を学ぶ上で、ベースとなるとても重要な概念です。, そこで、社会契約説についてより詳しく学びたい方は、これから紹介知る書籍をぜひ読んでみてください。, 社会思想について詳しく通史的に書かれた本で、社会契約説についても書かれています。社会契約が生まれた歴史的背景から、前後の思想の繋がりまで学べるとても良い本です。, 社会契約論について論じた、ルソーの本です。社会契約説(論)について本当に学びたいなら原著にあたるのが一番良い方法です。手軽な値段ですので、手元に一冊置いておくことをおすすめします。, 一部の書籍は「耳で読む」こともできます。通勤・通学中の時間も勉強に使えるようになるため、おすすめです。, 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権力の正当性の根拠を見て取り、それに基づいて平和な社会を構想すること。これがホッブズにとっての問題でした。 社会に秩序を生み … 社会契約説・社会契約論(social contract)とは、政府は人々の同意(契約)によって設立されたものであり、政府の役割は人々の権利の保護にあると考える思想のことです。, 17世紀以降の西欧から生まれた思想ですが、社会契約説(社会契約論)は現代社会の成り立ちから現在の政治学の議論まで、とても強い影響を与えています。, もし当時、このような思想が生まれていなければ、私たちが暮らすこの世界は違う形だったかもしれません。, 社会契約説について学ぶことは、現代社会の成り立ちや社会科学について深く学ぶためには、避けられない思想なのです。, このサイトは人文社会科学系学問をより多くの人が学び、楽しみ、支えるようになることを目指して運営している学術メディアです。, ぜひブックマーク&フォローしてこれからもご覧ください。→Twitterのフォローはこちら, 社会契約説についてよく理解できていないという場合、まずは1章で社会契約説の一般的な意味を押さえ、2章の「違い」へ進むことをオススメします。, このサイトでは複数の文献を参照して、記事を執筆しています。参照・引用箇所は注1ここに参照情報を入れますを入れていますので、クリックして参考にしてください。, 社会契約説とは、政府は人々の同意(契約)によって設立されたものであり、政府の役割は人々の権利の保護にあると考える思想, グロティウスがその前提となる思想を生み、それからホッブズ、ロック、ルソーによって発展させられました。, さらに、20世紀に入っても、政治哲学の分野などで、ジョンロールズやロバートノージック社会契約説を議論しています。, 社会契約説の意味や生まれた理由を考えるためには、当時の社会背景について知っておく必要があります。, 支配者による国家の支配を、「王の権力は神から与えられたものだから正しいものなのだ」と考える思想。つまり、支配者に都合の良い思想。, こうした思想がメジャーだと、大衆は国家権力から抑圧されても、それは「しょうがないこと」と考えられてしまいますよね。, そこで一部の思想家によって、「人々の立場が平等・対等な状態から、『政府を作ること』に人々が合意したことで、政府(国家権力)が生まれたのではないか」と考えられるようになったのです。, ちなみに、王権神授説的のように、神話の世界に支配者の正当性を求める思想は世界中にあります。日本でも『日本書紀』『古事記』で書かれた日本の建国神話は、天皇の支配の正当性を根拠付けるための、一種の王権神授説的思想であったと言えます。. ロックは「市民政府二論」、モンテスキューは「法の精神」、ルソーは「社会契約論」を著す。(年代順) 覚え方: 「市民政府二ロン」ロック(同じロで覚える。ちなみにロックはジョン・ロック(John Locke)と言う。 自然状態自然状態とは、国家が成立する以前の法的な拘束のない状態の人間社会を想定したもので、理論上の仮説である。自然状態から社会契約による国家成立(社会契約説)を説明する。トマス・ホッブズやジョン・ロックが唱えた。目次ホッブスの説く自然状態ジ 社会の基礎を個々の人間におき、それぞれの主体が互いに契約を結ぶことによって社会が成立すると考えるのは、ホッブズ、ロック、ルソーらに共通であるが、国家のあり方、政治権力と人民の関係ではこの三者でも違いがある。 ホッブズの論からわかる、ジョン・ロックやルソーの社会契約説にも共通する三つの特徴は: (1) 社会契約説は「自然状態」という、想像上のルールのない人間世界を是正しなければならない、という目的に駆られることで新たな社会の形成を正当化する。 ダービーシャーイギリスの哲学者,政治思想家。オックスフォード大学卒業後,家庭教師をつとめたが,のちフランス,イタリアなどを旅行し,哲学,政治思想,自然科学思想を養った。 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 自然法の用語解説 - 実定法に優先して存在し,それを拘束する永遠普遍の法をいう。このような法観念はストア派が宇宙を貫徹する理法を自然法としたことに由来し,中世スコラ哲学においてはキリスト教神学と結合して雄大な体系をもつにいたった。